成人期の本人面接では、日々のコミュニケーションをどうしたらいいかという内容の相談になることが多いです。
◎言葉の定義、意味する範囲は、人によって異なる
自閉スペクトラム症の人は定義が厳密で狭いことが多いが、定型発達者は大まかな意味で捉えている
◎発言内容の有効期限は人それぞれ(数分~数年)
例)「今度ご飯に行こうね」「△△大学目指しています」
一般的には、概ね1か月以上経てば変更の可能性も想定する
また言葉の重み(正確さ、本気度、責任感等)にも人によって違いがある
*一度OKと答えても、後から変更してもいい、断ってもいい
*家に帰ってから、メールやチャットで返事(変更や断る)をする
*その場では保留にして、後から返事をする
「しばらく考えてもいいですか」
「後でお返事したいので、いつまでにしたらいいですか」
「今は頭が整理できませんので、後でお返事してよろしいですか」
「家に帰って家族に相談してからお返事します」
*ホントではないけど、ウソでもない理由を言って断る
TVを見たい→「用事がある」
自分がイヤ→「家族がダメと言ってる」
*断ったのに何度も頼まれたら、下を向いて黙って首を振る(無理して答えようとしなくてOK)
*先にお礼やよかったこと(感想)を伝えてから本題に入る(口頭でもメールでも)
*クッション言葉
「恐れ入りますが」
「お手数をおかけしますが」
「申し上げにくいのですが」
「お気持ちはありがたいのですが」
(ビジネスマナー本に多数あり)
*相談前相談
「これは誰に訊いたらいいでしょうか」
「どう訊くといいですか」
「質問してもよろしいですか」
「いつならお話できそうですか」
*ちょっと訊く、ちょっと確認するスキル
「これでよかったですか」
「これってこういうことでしたよね」
これもきっと他にもありそうですね。
普段から意識せずにしていることもあるでしょうから、こういうワザもあります、があったら、ぜひ教えて下さい。
それと、1.も2.も、私個人の価値観みたいなものが混ざっていると思います。
参考程度に、考えるきっかけとして活用していただけると嬉しいです。
※ここに書いたことは、これまでの実践経験から得た知恵みたいなものです。研究による検証などは行っておらず、今後変わり得ることがありますので、そのつもりでお読みください。
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