日本心理臨床学会第35回秋季大会が横浜で開催され、
9月6日に、事例研究の口頭発表を行って来ました。
これまで、職場内での研究発表の経験はありましたが、
外部の学会での発表は初挑戦でした。
今回、発達障がい者支援センターでの相談事例を報告。
まずは、快く発表の承諾をいただいたお母さまに感謝の意を表します。
本当にありがとうございました。
福岡市という現場で、長く発達障がい支援を携わっていて、
療育とは何か、相談とは、臨床心理士の役割とは、など、いつも迷っていました。
自分が学んだことや、今していることは、
障がいを持つ本人や家族にとって本当に役に立つことなのか。
大学院を出たばかりの私は、障がいをもつ人々の暮らしと、
その中での困難さを全くわかっていなかったと思います。
心を扱っていくことは、どこか非日常になりがちで、
けれど、生活に目を向けた支援はあまりに現実的で、
両者は相容れず、何もできない自分を情けなく思っていました。
発表した事例は、そういうジレンマを超えて、
両者の知識と経験をフル稼働させて関わった相談だったと思います。
現実を、具体的に解決していくこと。
人と心と、そのつながりを大切にすること。
ようやく、矛盾なく、共に抱えていけそうだと感じながらも、
ああ、まだまだだな、と反省し、これからも精進せねばとも思いました。
今後とも地道に励んでいくつもりですので、
皆様、どうぞよろしくお願いいたします。